本能をハックする

人間の本能で合理的でない選択をしてしまう事がある。より合理的な選択ができるように人間の本能を理解して、ハックする。

本能をハックする ってどういうこと

本能とは、人間が生まれ持っている、ある行動を引き起こす衝動のとこである。たとえば、顔に向かってボールが飛んできたら目をつぶる、お腹が空いたら食事をとりたくなる、とかが本能である。

ハックの元の意味は、情報システムを解析してすごいことをしたり、高い技術力を駆使してシステムを操る事である。本能をハックするとは、本能を分析し理解し、自らの意思で合理的な選択ができるように操ることである。

逆に本能をハックできていない状態は、本能のままに非合理的な選択をする事である。たとえば、ダイエットをして体重を減らしたいのに目の前のスイーツを食べて運動をサボってしまうような状態は、本能をハックできていない。

合理的選択とは

合理的な選択をするために本能をハックするのだが、そもそも合理的な選択とはどういうことか?

小学生の夏休みの宿題を例にして考える。早田くんは宿題を夏休みの序盤に終わらせたいと思っており、遅田くんは宿題を夏休みの終盤に終わらせたいと思っている。このとき、早田くんにとって合理的な選択は夏休みの序盤に宿題を終わらせるような選択である。つまり、夏休みの序盤には遊びの予定はいれず、宿題に取り組む時間を増やして集中して取り組む。遅田くんにとって合理的な選択は宿題を終盤に終わらせる選択である。つまり、夏休みの序盤に遊びの予定を入れ、終盤には宿題に取り組む時間を確保する。この例からも分かるように早田くんと遅田くんでは合理的な選択は異なる。

合理的な選択とは、自分の価値観にあった結果が得られる選択のことである。

本能をハックしろ

合理的な判断の邪魔をする本能をいくつか紹介する。本能を理解することで、自分の判断が本能によって非合理的になっていることに気づける。

現状バイアス

現在の選択と過去や未来の選択が異なる。

①今10万円もらうか一週間後に10万100円もらうか。②一年後に10万円もらうか一年と一週間後に10万100円もらうか。

どちらも本質的には同じ質問だが、②の方が一週間後に10万100円をもらう方を選択しやすい。ダイエットをしているのに目の前のスイーツを食べてしまうように、先の行動なら合理的な選択ができるのに現在の選択だと非合理的な選択をしてしまう。

これは人間の本能なので、自分の判断には現在バイアスが働いていることを受け入れて、より合理的な選択ができるように工夫する必要がある。

不作為バイアス

人間はわからないとき、そのまま、あえて積極的に行動しない選択をする

新しく大阪市を作るか大阪都を作るかの選択をする場合大阪都を選択する人でも、現在大阪市がある状態で大阪都に変更する選択をする人は少ない

人間は本能的によくわからない時は現状維持となる行動を選択する。あえて積極的に変更を望む選択をすることは本能に逆らう行動になる。

当たり前だが、人間はデフォルトをそのまま選択することが多い。例えばスーパーでデフォルトでレジ袋がなしなら、レジ袋をもらう人の数は減るが、デフォルトでレジ袋がありならレジ袋をいらないと宣言する人は減る。

損失回避バイアス

一万円得するのと一万円損するのでは損する方が嫌がる傾向が強い。

PayPayのボーナスで、①当たったら1万円もらえて外れたら何ももらえない ②当たったら2万円もらえて外れたら1万円支払う、という二つの特典がある場合、①なら誰もが参加するが、②に参加する人はほとんどいないだろう。

期待値が同じでも、人間は本能的に自分が損をすることを嫌がる傾向が強くなる

本能で損失回避バイアスが働いていることを理解して、利得の期待値を正しく計算することでより合理的な行動をとることができる。

サンクスコスト

サイコロで1の目を出したい。5回連続で失敗した後に1の目が出る確率はどれくらいか?当然1/6なのだが、もう一回やれば1の目が出る気がしてしまう。

間違えて観たくない映画のチケットを購入してしまった。その映画を観に行くか?観にいかなければ損するのはチケット代だけだが、観に行けばチケット代に加えて映画館に行く時間や映画を観ている時間も無駄になってしまう。

人間は本能的に今までコストを支払ったものを辞める決断をしにくい。コストを支払って損したことはしょうがないがさらに損を重ねる必要は全くない。線で考えるのではなく、点で考える必要がある。

参考

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